*基本データ
場所:青森県南津軽郡大鰐町大鰐前田(おおわに)
行った日:2026/05/05
廃墟になった日:2019年時点で廃墟
詳しく:弘南鉄道大鰐駅近くにある2階建ての飲食店跡地。過去火災があったようで屋根や窓が落ちている部分もある。
*評価
怖さ:★★★☆☆
廃れさ:★★★☆☆
見つけやすさ:★★★☆☆
*あれこれ

お邪魔しております。世間は梅雨明け地域も増え夏本番の装いですが、まだゴールデンウイーク中の東北地方です。あの頃は涼しかった。(cf.バックナンバー→https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/06/05/192559、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/06/10/192441、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/06/17/201817、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/06/24/192235、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/07/01/192705、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/07/06/195313、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/07/08/210122、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2026/07/16/201703)

廃駅ではございません。ちょっとばかし野ざらし雨ざらしで錆びつき、春の芽吹きの勢いが著しいだけの現役駅標示です。

相変わらず写真スキルはアレですが、どんどこ並べてゆきます。駅と反対側から見ていくわけですが、ほんとうに屋根があったのかと疑う光景です。それはそれは見事な三角。

コンクリの外壁には多少の緑を纏うのみで硝子も庇もなし。角の丸まった縦長看板がふたつばかし付属していて、ずいぶんとおさまりの良い、コンパクトな外観です。が、ちらといちレイヤ奥に目を向ければ縦横無尽な線が見えますので、そのまとまりはまやかしであると気づきます。


いくつかのお店がこの建物に入っていたようです。スナックやすらぎ、軽食喫茶喜多口とあります。

先述した縦横無尽な線、が露わになってきました。窓枠は額縁です。さりげない野草の装飾もついています。傾いた配管はどれが一着で地面にゴールするか競っている真っ最中ですし、木材やなにかの破片がそこここに散っています。中央には建物内にはまずない樹木が日光めがけて背伸びをしていますし、妙に整列したピンクタイル――この場に限り、整列していることが稀となっているのです――もアクセントです。画になります。


空中浮遊する洋式便器もありました。ここは2階です。(cf.公衆トイレ→https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2023/08/18/202338、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2024/02/28/190023、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2024/04/23/200205)


斜め便器の横のお部屋です。黒タイルが光り、目を凝らすとシャワヘッドがございますので、お風呂的エリアかと予想いたします。自宅兼店舗で開業されていたのか、スナックと喫茶以外に入浴や宿泊機能を持った店舗が入っていたかのどちらかでしょうか。


お気に入りの1枚です。どこがポイントかは写真を見たら一目瞭然です。

別の絵画も確認できます。こちらは色控えめですが、トマソン化した2階のドア枠が味わい深いご様子。


と、ここまで観察してみた時点では「なんだか未成物件みたいに枠組みだけになってるな~」くらいにしか意識していなかったのですが、この部分を見てやっとなぜ枠組みなのかがわかりました。

そこまで延焼しなかった、ということなのでしょうか。


駅に近づいてきた、1枚目と反対側です。装飾テントのおばけ儚さMAXみたいな黄色が、正真正銘喜多口の入口かと思われます。どんなテントだったか気になるところです。

そして。もうひとつ、青森県平川市にございますシースルー物件も置いておきます。もともとは釣り堀らしいのですがあまり釣り堀然とした部分を見つけられませんでした。(cf.釣り→https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2021/01/31/194745)


ぎりぎりの枠組みの向こうが綺麗な青です。

これだけだと倉庫や変電所にも見えます。(cf.発電所→https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2025/02/19/192739)右手前のコンクリ入れ物に水がはってあり、ポンプなどで循環がなされていたのでしょうか。今となっては危うさ満点です。近寄ってはなりません。
*おまけ

おまけは超絶素敵な喫茶店です。また行きたい場所になります。


看板から非の打ち所がございません。パチンコはこの日見渡した限りでは営業されておらず、喫茶店もひょっとして……と不安が過ったのですが営業中でした。キングだから王冠モチーフなのでしょう。夜の灯りも是非見てみたいものです。


内装だって看板に負けていません。枝垂れるランプ、痺れます。

ゴージャスな色合いや装飾と石が同居するこの雰囲気、https://hiyapa.hatenablog.com/entry/2023/11/02/194136に似ているともふと思いました。

ーではなく~です。セ~ブル。飾り文字が愛らしすぎます。


看板や入ってすぐの内装にもときめいてばかりだったのですが、店内入ってこれはまたたまげました。一見すると無骨な銀色のラックのような飾り棚が部屋中に設置されていて、棚を避けるように席が配置してありました。どうみたって特注品、この棚を主役にすると決めて造ったであろう構図でした。等間隔にスポットライトがついていて、色とりどりの壺や花瓶が飾ってありました。千差万別の色や形が並んでいるのですが、ガラスやラックのおかげか全体的に落ち着いたカラリングにも思えます。なんてセンスなのでしょう。


訪れた時間帯的にちょうど喫茶メニューしかなかったのですが、大満足でした。廊下、待合室、お手洗いですらかわいらしい。絶妙な色をした壁です。

また来ます。
そして、お邪魔いたしました。

